こんにちは、建築士のリョウタです。
新卒で入社したサブコン(設備系の建設会社)で、施工管理を4年間した後、設計事務所へ転職をしました。
現在は、バリバリと設計の仕事をしています。
転職後は、残業はほとんど無くなって、年収は上がったので、大変満足しています。
僕と同じように、新卒で建築の会社に入社して、20代で転職を考えている方は多いのではないでしょうか?
- 転職して残業を減らしたいけど、年収は下げたくない。
- 建築業界にホワイト企業はあるのか?
- 残業が多すぎて、転職活動ができない。
この記事では、こういった悩みに答えます。
建築業界での転職活動で失敗しないために、具体的な手順をまとめました。
3分で読み終わります。
目次
年収が高ければいいわけではない

転職を考えるときに、一番最初に悩むこと。
それは、お金の問題。
僕は、新卒で入社したサブコンでは、そこそこ良いお給料が貰えてました。
周りの同年代と比べると、給料水準は高いほうです。
しかし、その働きぶりはどうかと言うと、
- 始発の電車に乗って、終電で帰る。そして次の日も始発。。。
- 施主と職人の板挟みになって、心身を消耗
- 土日も一生懸命仕事して、たまにある休日は体力を回復するために、遅くまで寝ている
こんな生活をしていました。
人間を辞めたような生活ぶり。
20代前半だったから、体力で乗り越えられたのですが、アラサーの今となっては、もうこの生活には戻れません。
僕が転職をした理由は、プライベートでやりたいことがたくさんあったし、スキルアップをしたかったから。
でも、
お金もほしい!
そりゃあ、残業はしたくないけど、お金もほしいに決まってるじゃないですか。
なので、『doda(デューダ)』の転職エージェントに3つのことを伝えました。
- 残業が少ないこと
- 年収は現状維持以上
- 職種は、設計やコンサルを希望(スキルアップ)
だいぶ、欲張りなお願いをしましたが、3つの条件を全て満たす会社を紹介してもらって、その会社に転職しました。
こんな風に、人それぞれやりたいことやキャリアの願望はあると思います。
- 歴史に名を残すような大きな建築プロジェクトに携わりたい
- 趣味の時間がほしい
- 家族との時間を大切にしたい
- とにかく大金を稼ぎたい
- スキルアップをしたい
やりたいことを実現するためには、自分はどう行動すればよいか、どんな企業が向いているか。
必然的に、進路の選択肢が限定されてきます。
このあたりは、転職エージェントにサクッと相談するのをオススメします!
キャリアカウンセリングは無料で受けられるので、自分の目指すライフスタイルに合う企業を紹介してもらえますよ。
では、実際にどんな職種がいいのか、具体的に紹介していきます。
建築業界は上流側の方が残業が少ない

建築業界の特色として、上流側になるほど、責任が重くなる代わりに、自分の時間のコントロールがしやすくなる傾向にあります。
※上の図で、施主側が上流側。
なので、ゼネコンやサブコンで施工管理をしている人よりも、設計事務所や施主側でプロジェクトを回している人の方が、うまく時間をコントロールしながら残業時間を減らすことができます。
建築業界で年収が高くて残業が少ない転職先・職種
金がほしいけど、残業はしたくない!
誰だってそうです。
建築業界で、そんな欲張りな願望を叶えられる転職先・職種を4つ紹介します。
- プロジェクトマネジメント
- コンサルタント
- 設計
- ハウスメーカー
それでは、ひとつずつみていきましょう。
1.プロジェクトマネジメント(施主側)

大小問わず、一つの建設プロジェクトの企画段階から設計、施工、運用段階までを総括する職種。
通称、「PM」と呼ばれます。
実現させたい建設プロジェクトを完遂させるために、主に以下の業務をこなします。
- 最適な、設計、発注、建設プロセスの提案
- 品質管理
- コスト管理
- 工程管理
責任が重たい分、年収は高水準です。
個人の裁量により、残業をコントロールすることができます。
例えば、空港会社のPMは、
『空港で、ターミナルを拡張したい』
という計画がある場合、社内の他部署との調整から、設計会社の選定、打ち合わせ、施工会社との調整を経て、現物が出来上がるまで、一通りマネジメントします。
どんな会社があるかというと、
- 大手の組織設計事務所
- 空港会社の整備部門
- エネルギー会社の建設部門
- 商社の建設部門
2.コンサルタント
設計に入る前の、アドバイザー的なポジション。
とある建設プロジェクトに対して、専門技術を持ったコンサルタントが立案などを行います。
例えば、
- 地方創生、まちづくり
- 環境保全(省エネ、再エネ利用)
- インフラ整備
- 防災計画
このような話題に対して、技術的なアドバイスをして、設計をするための材料を揃えます。
施主や設計者、ときには施工者やメーカーなど、多くの人とコミュニケーションをとる必要がありますが、その分年収は高水準。
自分で時間をコントロールしやすいのも特徴的。
僕は現在、このコンサルと、設計のポジションを両立しています。
3.設計

いわゆる意匠、構造、設備設計をやるところ。
設計事務所や、ゼネコン・サブコンの設計部に所属することになります。
一概に、残業が少ないとは言い切れません。
「施工管理など現場側に比べれば」という程度にとらえてください。
会社によって労働環境は変わるので、このあたりは転職エージェントをうまく活用して、実態を聞き出しましょう。
大手の組織設計事務所や、大手ゼネコンの場合は、一級建築士の資格を持っていると、かなり有利に転職活動を進めることができます。

4.ハウスメーカー(住宅)

住宅を専門に扱う会社。
他の会社とは、建物規模は違いますが、建築業界に属します。
主に、営業部門と設計部門に分かれます。
営業は、歩合制が採用されているので、住宅を売るほど収入が上がります。
頑張り次第で、20代で年収1,000万円プレーヤーを目指せます。
僕の友人でも、某ハウスメーカー(Sハウス)に新卒で就職して、25才で年860万円稼いでいる人がいました。
ゼネコンなどからハウスメーカーへの転職活動を有利に進めるなら、
宅建士か二級建築士
このどちらかの資格を持っていれば、かなり優遇されます。
どちらも、3ヶ月ほど独学で勉強すれば合格できるので、働きながらチャレンジしてみる価値は大いにあります!
ここまでのまとめ!
自分で時間をコントロールしやすい職種は、残業時間を減らせる!
では、どのような転職活動をすれば、うまくいくのか、みていきましょう。
僕が転職活動を1ヶ月で終わらせた方法

そのそも、毎日鬼のように残業をしてたら、転職活動する暇がありません。
なので、できるかぎり時間をかけずに転職したいですよね。
僕の場合は、施工管理の仕事をしながら、転職活動をしていました。
忙しい仕事の合間を縫って、転職サイトに登録してから、内定をもらうまでの期間は、1ヶ月でした。
- 転職サイトの『
doda(デューダ)』に登録
- キャリアコンサルタントと面談して、希望に見合う会社を紹介してもらう
- 組織設計事務所、コンサル会社など、合計3社に応募
- 書類選考通過
- 面接は1社あたり2~3回
- 3社から内々定を頂く
- 実際に職場を見させてもらって、配属される部署の人とラフに会話
- 最も印象の良かった設計コンサル会社に入社することを伝えて内定
堅苦しい面接というよりも、ラフな雰囲気で、自分がやりたいことと、会社で任される仕事がマッチするかを面談イメージ。
マッチすれば内々定、しなければ辞退という感じです。
なので、面接のときに、自分がその会社でやりたいことをしっかり伝えられるようにしましょう!
あと、これは僕が実践したことなのですが、最終面接あたりまで進んだら、実際に職場を見させてもらえるように交渉してみましょう。
社員がイキイキしているか、職場が自分にマッチしそうか
この辺りは、転職を失敗しないためにも、入社する前に確認することを強くオススメします!
ちなみに、転職活動をしている時点での、僕の保有資格は「一級管工事施工管理技士」のみ。(設備系の現場代理人ができるやつ)
一級建築士は転職後にとりました。
なので、建築士の資格を持っていなくても、設計やコンサル会社に内定をもらうことはできます!

ここまでのまとめ!
- 転職エージェントを活用して、効率よく進める!
- 面接では、自分がやりたいことをアピール
- 実際に、社内の雰囲気を見せてもらう
- 建築士の資格は持っていなくても、設計系の会社の内定は取れる!
転職エージェントに相談するときの注意点

転職エージェントはあくまで、企業と転職したい人をマッチングさせるための仲介人です。
希望に見合う求人を紹介してくれて、進路相談に乗ってくれたりします。
しかし、
どの企業にエントリーして、どの企業に転職するかを決めるのは「自分自身」です。
なので、転職エージェントにオススメされたから、その会社に転職するのではなく、自分でもしっかりとリサーチをして、分からないことがあれば企業との面接または面談中に聞きましょう。
実際勤めている人に話を聞いてみると、転職エージェントには分からないようなコアな情報が手に入ります。
さいごに伝えたいこと
建築業界の転職活動成功のポイントは3つです。
- まずは、自分が理想とするライフスタイルを思い描く
- それを叶えられる会社の条件を転職エージェントに伝える
- 選考の段階で、実際に職場の雰囲気を見せてもらう
ですが、忘れてはならないのは、転職することはゴールではないこと。
新たなスタートです。
仕事面でも、私生活にも大きな影響を与えます。
なので、皆さんにも、良いスタートが切れることを願っています。